【膝の痛みの原因は足にもあった！？】過回内が起こす膝の痛みとは。

「膝が痛くて病院に行ったけど、レントゲンを撮っても異常がないと言われたけど痛いのが続いてるんだよな．．．」

このように思ったことは皆さんありますか？

実は、膝の痛みの原因が【足首】、特に「過回内（かかいない）」という足の動きにあるケースが多いのです。今回はその理由と、どのように対処していくのかを詳しく解説していきます。

「過回内」とは、足首が内側に倒れ込みすぎる動きのことを意味しています。

本来、足首は歩行時に適度に内側へ動くことで衝撃を吸収しますが、それが過剰になるとひねるようなストレスをかけ続けることになるので膝や股関節、腰にまで影響を及ぼすことがあります。

▼具体的にはこんな状態です

立っていると足裏の内側ばかりに体重が乗っている

くるぶしの内側が地面に近づくような感覚がある

靴底の内側だけが極端にすり減る

写真でお見せすると下のような足首の見え方の人です。

下の写真のように後ろから見たときに踵とアキレス腱がまっすぐに近い角度で見えて、小指もあまり見えていない状態を指します。

膝関節は、基本的に前に伸ばしたり後ろに曲げる動きが主な関節です。
しかし、足部が内側に崩れる（過回内）と、膝関節が内側にねじれるストレスがかかりやすくなります。

▼足部過回内が引き起こす膝の問題

膝の内側の痛み（鵞足炎、内側側副靭帯炎）

膝蓋骨（お皿）の動きの乱れ → 膝蓋大腿関節症候群（PFPS）

大腿骨が内旋して膝のアライメントが崩れる → 長期的に変形性膝関節症のリスク、О脚やⅩ脚のリスク

こうした状態が続くと、「膝に原因がない膝の痛み」が慢性化する可能性があります。

ある80代女性のひざの痛みの症例を簡単にご紹介します。
普段お散歩をしているときでも左膝が痛むとのことで来院されました。レントゲンでは異常なし。

しかし評価してみると、左足部の内アーチが低下しており、明らかな過回内が認められました。
施術では股関節の可動域と膝自体を伸ばしやすくする調整とインソールの提案、ウォーキングシューズの提案を行い、歩いてもらうと痛みの緩和と歩行中のふらつきの軽減がみられました。今現在も通院していただいていますが安定した歩行が続くことで膝の痛みの再発防止とお散歩の継続につながるのではと感じています。

このように、「膝」ばかりを見ていては原因を見落としてしまうことがあるのです。

１．足部のアライメントチェック

かかとの傾き、土踏まずの高さを確認

靴の減り方もヒントになります

フットプリントを使うと患者さんにもわかりやすく知ってもらえると思います

２．アーチサポートやインソールの活用

足の骨格を整えることで膝の負担を軽減

市販品よりも専門家による評価＋オーダーメイドが効果的

３．下腿〜股関節の筋力バランスの調整

特に後脛骨筋（ふくらはぎの奥にある筋肉で足裏まで行っている）、中臀筋（お尻の外側の筋肉）の筋力低下は要注意

自宅でできる簡単なエクササイズ指導も有効です

インソールや機能性の良い靴を使用することで足の筋肉や神経

４．日常動作の見直し

長時間の立位、姿勢不良、片足荷重などの癖を改善

正しい歩き方の習得も大切です

膝に痛みがあるとつい「膝ばかりを治療」してしまいがちですが、本当の原因が“足元”にあるケースは決して少なくありません。

特に、過回内を放置していると膝だけでなく、腰痛や肩こりの原因になることもあります。
もし膝の痛みが長引いている方がいれば、ぜひ一度「足元」から見直してみてください。

膝の痛みが続いていて、原因がわからないのであれば大垣市で足部評価をしているあしみる接骨院・整体院へご相談ください。